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「その刹那、すべては宇宙の思い出となる」

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                      それは、瞬く間に始まり

                       瞬く間に終焉を迎える

                        瞬く間の出来事。

                         いのち・・・・

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                     その限られた瞬刻の狭間で

                      ふたつの灯火が出会えば

                      ひとつの誘爆を引き起こし

                        その時走る閃光が
 
                   世界をほんの一瞬だけ明るく照らす。

                     その刹那、人々はこう思う。

            「世界は、ぼくらの一瞬の煌(きら)めきでできている・・・・。」

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                      宇宙の歴史と比べれば

                      それはあまりに一瞬で
        
                   思い出にしがみつく間もないままに
 
                        ぼくらのそれは

                    一回きりの華々しい閃光とともに

                    鮮烈のうちに役目を終えていく。

                    「このとてつもなく大きな世界は、

                     そんな小さな煌めきたちの

                     絶え間ない連なりによって

             世界を連綿と照らし続けることでできているのだろう」

               
                         あれから間もなく

                       すでに閉じたまぶたの

                     皮一枚を隔てた外の世界で、

                     次の新しい命の煌めきたちが

                    儚くも世界を一瞬明るく照らす頃、

                    かつての煌めきだったぼくらの痕跡は

                       跡形もなく消滅を迎える
                     
                  そのかわり冷たく閉じたまぶたの内側で

                      ぼくらは宇宙の記憶と溶け                   
                        
                        永遠の今と昇華する。

                       もし、宇宙に果てはなく

              今この瞬間にも宇宙は膨張し続けていると言うならば、

                  それは一瞬過去の無数の煌めきたちが、

                    この瞬間瞬間に宇宙の記憶と溶け

                 宇宙そのものとして昇華していくからであろう。

                     どんなに小さな煌めきであろうと

                それは宇宙の歴史であり、宇宙の思い出なのだ。

                        そんな思い出の数だけ

                         宇宙は膨張してゆく。                                 

 追記:~先日観たある映画の話なのですが、母親と二人きりで暮らす主人公(子供)が、不慮の事故で母親を亡くしてしまいます。一人きりになってしまったその子供は、あることをきっかけに自分の記憶さえも失ってしまいかねない状況にさらされます。その時の子供の言った言葉が「おっかぁのことを忘れるのは嫌だな。オイラまで忘れちまったら、誰もおっかぁのことなんか覚えていなくなっちまうよ。生きてたことさえ忘れられたんじゃ・・・・」
命の消滅と記憶の消滅・・・・考えれば、どちらも同じように辛いことです。残された側は生きながらにして、なくしてしまった事への折り合いをどのようにつけたらいいのだろうか・・・・。
気休めかもしれませんが、ひょっとしたら、もっと大きな括りで人類全体をひとつの命、ひとつの記憶、いや、宇宙全体をひとつの生命、ひとつの巨大な思い出と思えたなら、それらは永遠にあり続けるもののような気がしてきました。そしてまた、自分自身の消滅についても同様に。



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shio

おはようございます♪
激しい流れに乗ってゆるやかにたどり着く地球で果てしなく宇宙を生きる~♪永遠を残す為に無限の空間を好きなようにポイントしていくの~☆
素敵だなぁ~そこには悲しみじゃなくて測れない程の長い尾をなびかせた魂があって❤
あ”~~~また(--)・・・膨らんでしまった(汗
絶好調ですね^^次が楽しみ~♪
また長居してしまった^^;
by shio (2011-07-24 06:48) 

アヨアン・イゴカー

記憶が存在の基盤になっていることは否定しがたいことである、記憶は常に連綿として連なっているものであり、それ故にものが存在しうる、そう思います。
by アヨアン・イゴカー (2011-07-24 11:45) 

扶侶夢

この世界観は、まったく同感ですね。まさに私も感じていることです、確信をもって…。

一瞬とは永遠であり、宇宙とは粒子であり、私とは貴方である…。それらはすべて“連続性”によって繋がれている。
だから「デジタルってバーチャルなんです」よね。科学も理論も言葉も、そして神さえも全てバーチャル。
そして私たちにとって本当に必要な“確信”とは…?…だから生きる事は面白い。
by 扶侶夢 (2011-07-24 12:00) 

t-youha

shioさん、膨らんでますねぇ~^^)
これなら少々しぼんだって大丈夫!激しい中にゆるやかさを。地球にいながら宇宙を。無限の空間を。shioさん、もう達人の域じゃないの!なんというか、巨大なスケールと等身大のスケールの両方を持ち合わせている感じでさ。長い尾の魂、その悠然とした姿を僕も見てみたいなぁ~☆そしたらきっと安心して、心おきなく激しく生きられる気がする^^)
あ~!あれは、魂の尾っぽじゃ?・・・・さっそく見てしまったよ!って、違った、あれはおばちゃんのかぶった麦藁帽の白いリボンが、風でなびいているだけだった(爆!
そういえば、僕もハマっ子です。プロフ見ました。
by t-youha (2011-07-25 03:57) 

t-youha

アヨアン・イゴカー さん、こんばんは。
そうだと思います。我々は生まれた時からすでに、大昔から現在に至るまでの膨大な記憶を享受させてもらって生きているという事実があって、その事は決して忘れてはならないのだと思います。それを踏まえて、我々の記憶の外にある、すなわち未だ存在を与えられていないものや、とらえどころの難しい無形に見える存在に対しての可能性を探ろうとする姿勢も忘れたくないと思います。アヨアン・イゴカーさんをはじめ、創作活動をなされている多くの方々のイマジネーションが、そうした新しい記憶の1ページに近づいていくんだと思っています。
by t-youha (2011-07-25 04:08) 

t-youha

扶侶夢さん、こんばんは。
身にまとっているものを脱いでいけば身軽になっていって、生きる事が面白くなってくるんですよね!>私たちにとって本当に必要な“確信”とは…?
例えば、「自分が自分と感じること」~といったような類の答えに世の中は限界を感じているような気がします。自分自身が自分自身であるために必要な「よりどころ」となっているものが、押し付けられたバーチャルなものであることが多いからからかもしれません。自分は何を食べた、自分は何を手に入れた、自分はこういう肩書きだ・・・云々。よりどころとなるものがバーチャルならば、それによって確信している自分像というものもまたバーチャルである・・・・なんて誰も思いたくないわけです。当然そこから生じる怒りや悲しみや絶望なんてものも、バーチャルであるという事になかなか気づきにくい。でも、そんな風に言う自分もまた、気づいていない部分でやっかいなものにありがたくすがり付く事で自分自身を感じ、保っていられるような部分がいっぱいあるのだと思います。しかし、そういった部分が、扶侶夢さんの言う確信とは?というものに触れることは決してなく、そんな部分を放棄した素っ裸の命そのものが、つかんでいるんだと確信します。でないとこの世の中で「私とは貴方である」なんてどうして叫ぶ事ができよう!
by t-youha (2011-07-25 04:24) 

扶侶夢

こんにちは、t-youha さん。
今回は「繋がる」という観念を中心にイマジネーションが展開しました。

宇宙にしても、それを構成している素粒子やエネルギーにしても、すべては“連続性”によって存在している…という理解が、様々な物事を解明してくれます。
時代は、例えばTVなんかでもアナログからデジタルへの移行が潮流になっていますが、忘れてならない事は「リアルな世界は、すべてに因果関係が綿々と続く、アナログな連続性で成り立っている」という事だと思います。

宇宙に存在するものは、すべて連続性という繋がりによって存在し続ける。「過去と未来」「生と死」「裏と表」

「宇宙全体がひとつの巨大な思い出」…ズキンと心に響きましたね。
…この発想、パクらせて下さいm(_ _)m
by 扶侶夢 (2011-07-26 13:59) 

t-youha

扶侶夢さん、こんばんは。
コメントが遅くなってしまってスミマセン!
>宇宙に存在するものは、すべて連続性という繋がりによって存在し続ける~
扶侶夢さんのイマジネーションはクリアですね。僕はそういう感覚に触れるのが大好きです。
>宇宙に存在するものは~
と言われて、知識や日常の感覚で理解しようものなら、大変めんどうなことになります。そういったハードルを簡単に越えてしまえる力がイマジネーションなのでしょうね。
そう思うとですね、我々人類も宇宙に存在してるものといった感覚の不在と最後の砦であるイマジネーションでさえも人間同士の閉鎖的な完結に留まるような有様が、現代社会の側面に見えてくるわけです。それは、あまりにも縮こまってるなぁと。扶侶夢さんの言う「リアルな世界」の輪から、どんどん孤立する方向に向かってるなぁと・・・・。

あ、それと、パクるだなんて^^)どうぞ、どうぞ、どんどん膨らませてください☆こちらの方こそ、扶侶夢さんの考え方や表現などに触れる中で、自分の中の感覚や思いなどが、グッと鮮明になったり一歩前進したりしてるんですよ(^^)/
何かに触れて、何かを感じた人のイマジネーションがどんどん広がってゆくのは素敵な事だと思ってます。
「君の発想?いえ、全てとの繋がりによって得た発想です。」by スペース・トーク・・・・・あ”っ!青の風画さんの「ムーン・トーク」のパクリじゃ?
by t-youha (2011-07-28 02:45) 

cjlewis

最近、似たようなことをよく考えます。
結局、自分がどうのようなパーツになるかが大事かな。
by cjlewis (2011-07-29 22:31) 

t-youha

cjlewisさん、こんばんは。

そうですね、自分の場合は、もうちょっと素っ裸になってみないとわからないかもしれません。人間社会の一部分として、宇宙空間の中の一部分として、そのどちらにとっても相違のない方向で、自分が進む道が見えてきたらいいなぁなんて思いますね。
by t-youha (2011-07-31 22:28) 

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